【感謝と対話】
毎年のこと。
12月の25日を過ぎると、花や山菜を育てている畑を借りている地主に借地料を手渡しに歩きます。
殆どがおじいさん おばあさんのお宅を訪ねては今年もありがとうございました。と声をかけながら手渡すとその年一年の変化を必ず話してくれます。
今年は、雨が多かったから花は良く育ったんか?
今年は、おれが育ててる稲は取れんかった。
秋野菜がいまいちだった。
自分の野菜や米の成育を伝えてくれる。
私の成育を気遣ってくれる。そんな話をこの借地料を手渡す時に年に一回しか会わない地主さんもいるので会って手渡すことにしているんですが。
毎年、ちょっと寂しい思いをすることが必ずあります。
今年の秋に、山菜の株を掘り起こした畑の地主さんは家を売り払って関東に住む娘さんのところへ引っ越すそうです。
ほんとは、もう行ってる計画だったけどすこし病気してしまって。
来年は、同じ集落の〇〇さんのお宅へ地代を渡して欲しいと。
このおやじさんと会うのはもしかしたらこれが最後になるのかなと思う。
家からすこし遠いところにある魚沼市ではない農地の畑の地主のおばあさん ハナさん。
ハナさんは、私が借りている農地のほかの地主の分の借地料も預かって配ってくれています。5人分。
毎年、お茶菓子と収穫を始めている山菜のウルイを持ってハナさんに渡しほかの人にも渡してください。とお願いする。
ところが、ハナさんは農地を貸していること。ほかの人の借地料も預かって配っていることは覚えている。
年老いて、忘れてしまったものは私の顔でした。