『魚野地の四季』

新潟県魚沼市魚野地在住。鈴木健市の日々個人記録です。

宿根草オミナエシの種子の採取及び保管について

f:id:hana01210121:20171201134224j:plain

宿根草オミナエシの種子の採取は、露地栽培圃場における切り花用を残すことによって採取される場合が多い。

産地の立地条件によって求められる系統は違うが、雪国の場合は早生品種の系統が好まれる。

その理由は、早生の選抜でなければ8月盆への出荷が間に合わないことがある。

 

切り花圃場において、株に対しての本数、形状などを見て優良と判断されるものを紐などで縛り切らないことで残し種用とする場合が多い。

 

晩秋になり、種に実がしっかり入っていることを確認し草そのものを刈り取り作業場などで種落としをしてゴミなどを取り除く。

 

種は、水分油分を含むのでビニール袋などでまとめて保管するとカビなどが発生してしまうので新聞紙で小分けする。それを日があたるところに広げて冬を越させる。

 

書き留めたことは、新聞紙に包んでしまっておいてと言われればそれまでで終わる。
この種子は、本年でオミナエシ栽培を終わらせる農家の方に頼み種子採取をお願いした。
その種子の引き取りの際に聞き取りをしたことを書き留めておくものである。

 

この種子が取られる前に、数年と言うには短すぎる期間ほどをかけた系統の選抜と種の採取が繰り返されている。

種苗会社から購入する抜群の発芽率と比べれば、恐らく半分の種子から芽が出れば上出来。枝豆だって、すべての枝豆に実が入っている完璧なものは無い。
その発芽率の悪さと折り合いがつけば、たった種の引き渡し15分の会話の中に『産地の哲学』を見ることが出来る。

f:id:hana01210121:20171201134300j:plain

f:id:hana01210121:20171201134319j:plain

f:id:hana01210121:20171201134336j:plain