【初雪の日】
平成30年11月23日 雪
22日は一日冷たい雨が強く降っていました。
季節の変わり目を伝えてくれているようないつもより少し冷たい雨です。
その雨が夜のうちにみぞれ雪へと変わり魚沼に初雪を降らせました。
昨年の初雪は11月16日。
その雪が一旦消えて根雪が降り出したのが12月12日
昨年よりも1週間遅い初雪となりました。
一年の計は元旦にあり。という言葉がありますが、僕の場合はこの初雪の日ですね。
雪融けと共に始まり、また雪が降って終わる。というのが
露地栽培に軸足を置いて働くこの仕事。
この日が来る前にと、ユリの畑を片付け春から使うユリ畑の土を作り、葉を育てて
いる芍薬の畑を一斉に片付けておくのです。
山菜の株を掘り、冬仕事の準備をするのも同時の仕事。
気温がぐんぐんさがり、霜が畑に降りて刻々と迫る降雪を考えながら
やっと今日の日を迎えました。
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「豪雪は花のゆりかご」を作りました。
【魚沼杉の子新聞社プレゼント】
魚沼杉の子新聞社読者プレゼント企画。
当選者発表です。
計画では、8月末を予定しておりましたが幾度にも渡る
台風の襲来と異常高温の夏により現場は大変日常管理に
気象対策に追われ延期させて頂きました。
いよいよ秋の露地作も終盤を迎えたという季節が訪れ
プレゼント企画、この回にて最終回。とさせて頂くことに
しました。
店頭を訪れ花を買う。
その際に、店頭にあるフリーペーパーをもらう、もしくは置いてあるものを
手に取る。
これはよくあることです。
この後で、魚沼杉の子新聞社へメールまたは葉書を送ることで応募が出来ます。
これがひと手間かかります。
このひと手間をかけて応募してきてくれる人が実際にいます。
まずは、当選者を発表します。
今回の当選者は4名。
林 亜矢子様
東京都中央区銀座3-14-2白鳥ビル1階でネイルサロンを営んでおります。
お店の名前は、 SWAN by FORLOVRIL
先月、この新店舗をオープンされ昨日、自社製品としてブリリアントクリームを
発売されたようです。
いつもお店に花を絶やさずに飾ってお客様を迎えいれています。今までも
何回も魚沼のユリを飾ってくれていたことは知っていましたが今回は大変丁寧なお手紙と一緒に応募されました。
おめでとうございます。当選しました。
田中繁子様
東京都日本橋にて、日本橋浜町ワインサロンに勤務され、ワインを伝える仕事や様々なコーディネーターを行うなど多彩なご活躍をされている方です。チーズの講師などもされています。この方も、花を思う気持ちは誰にも負けません!と言うほど、いつも花がある暮らしを続けておられる素敵な方です。
この度は、店頭で赤のオリエンタル百合リパッソをご購入し綺麗に飾った写真とこのリパッソというユリの名前の意味をお伝えしてくださいました。
ワインとしてのリパッソとは、ヴェネトのヴォルポリチェッラ。
ちょっと乾燥させた葡萄で造るアロマーネの絞りかすを再びワインに入れて
熟成させて造り上げるワインのようです。
ワインのことを全く知らない私にとっては???ですが、今度味わってみたいと思います。
素敵なユリを飾った写真をありがとうございました。
当選おめでとうございます。
陶山様
東京都内在住の方で、この方も芍薬からユリから何回も飾って頂いています。
その度に、写真を見せて下さりました。
今まで何で応募して来なかったんだろうか?と思うほどでしたが、いよいよ応募くださいました。
いつも魚沼のユリを素敵に飾ってくださりありがとうございます。
当選おめでとうございます。
樽見様
お葉書にて応募してくださいました。
お葉書に書かれた文章を読むと、私の書いているFacebookやブログを見てくれているんですね。
『倒れたユリ 光に向いて咲く』
その言葉は、私が風に倒されてしまったユリが畑で土まみれになってしまっても蕾はその向きを光に向けて起こし咲いている姿を見て書いた文章でした。
いつも新聞を読んでくださっている様子、遠く離れたユリが育つ地を想像しながらユリを飾ってくれていることが良く伝わってきます。
当選おめでとうございます。
この厳しかった夏。そして秋の台風。
くじけそうになった時に届いた皆様からの手紙、葉書、メッセージ。
続けていくこと。丁寧に人と繋がること。日々感謝で生きること。
多くのことばで私を励まして応援してくれてありがとうございました。
プレゼント景品の到着は10月26日です。
来週は満開に咲く魚沼のユリと共にお過ごしください。
副賞は、リリープロモーションジャパン様からご協賛いただいております
your lily bookです。
倒れてもしっかり立ち上がる。
まず、北海道で起きてしまった地震。
全国を強い風で大変なことにしてしまった台風。
被災地のみなさま。
祈るばかり。わたしも台風の風で被害を受け中越大震災で被災した身としていたたまれずにおりますが、ご自分 ご家族 命や災害の復旧に向かわれる中、どうかご無事で。
台風が神戸に上陸した模様とラジオで流れた瞬間に魚沼の畑で対策をしていて突風に襲われました。
それから吹き続いた風は予想を遥かに越える強さでした。これでも、暴風域の端。
この台風に直撃された方々を思うと言葉もありません。
夜明けまで待ちユリ畑に行くと、倒されたユリがたくさんありました。暑い夏を必死で育ててきました。切ないですよ。
でも、私の仕事はユリ切り花農家。
このユリをおくりだすことで社会と繋がっています。夜明けと共に復旧に入り日没まで一本一本起こしては紐を張り支える。
全てのユリを1日で起こしあげました。お越し始めたときにすでに倒れたユリの花首は全て曲がっていました。
復旧は時間との戦いです。
あれから数日。曲がった花首は戻り、多少 葉は痛みましたが元気に上を向きました。
風の中、倒れずに頑張ったユリも元気に育っています。
へこたれそうな私も元気です。
倒れても、立ち上がる。
倒れても、諦めずに起こす。
雪国は負けない。
【この目で見ることの大切さ】
6月に開催された青山フラワーマーケット生産者コラボ
芍薬で開催されたときにお招きいただき参加させて頂きました。
担当された講師 清家薫さん。
本日、露地で育つユリとあの時の芍薬がいまどうなっているか
車を走らせやってきてくれました。
清家さんは、福島県昭和村 かすみ草の菅家さんを訪ね
そのまま六十里峠を越えて大雨の中でしっかりと見ていってくれました。
ありがとうございました。
【ひどく暑かった夏】
平成30年8月28日 火曜日 雨
平成6年以来の大干ばつだったようです。
土の温度というのは、気温の上昇と共に熱を貯めながら上昇しその熱はなかなか
冷めることを知りません。
7月に入って始まった高温と降らない雨。地温は30℃を越え、
ただ毎晩、ひたすら水をくれながら少しでも少しでもその熱が冷めるように
願いながら水をくれる。
やれるだけのことはやったと思います。
思い通りに全てが行くことありませんでしたけれど。
その場面場面で学んだり反省したり後悔したり準備不足だったり。
でも、体力の限界までやれることはやったので後悔はないです。
ただ、いろんなことをちょっと諦めないと乗り切れそうにはなかったので
ブログの更新もやめて、ただ目の前のことをただひらすらやってきた夏が
ようやく終わりを迎えたようです。
リリーアンバサダーの活動としてやってきていた店頭写真POP、魚沼杉の子新聞の
発行も現場優先ですこしお休みしていました。
9月に入りますので再開します。
いよいよ必死の育ててきた秋のユリに入ります。
9月~年内のアンバサダー店頭写真POPにつきましては
いよいよ娘を登場させたいと思います。
このタイミングをいつにするか検討していましたけど9月以降
最終の12月まで。POPのSNS及びブログ掲載は行いませんので是非みなさん
ご協力いただいております店頭でお会いしましょう。
「お父さんのユリは畑で全然咲いていないから写真撮っても華やかさにかける」
と注文がつきました。
蕾でお届けするユリが、みなさんのもとで華やかに咲いてくれる。
そう信じながら、意味がある今年の秋のユリを
ただ全力で送り出したいと思います。
【時を経てほんとの姿を見せる。朱鷺姿】
魚沼 滝沢達雄が育種した芍薬 朱鷺姿。
達雄さんが亡くなった翌年の秋に掘り上げた株。
あれから3年経ちました。
株があった圃場は2か所。
一つは荒れ果ててしまってやっと掘り上げた株が病気に侵されてしまった圃場でした。
もう一つ すこしだけあるんです。とお孫さんの利通君。
その株を、割って即切り花用の植え込みに入りました。
あれから今日までの一連の流れをブログに書いて残しておこうと思います。
利通君「朱鷺姿は良く育つと、かぐや姫に花が非常に似ているんです」
その声を聞いていた僕がみた滝沢家に残る朱鷺姿の写真は、俺はそうは思わない、というものでした。これはでも綺麗な芍薬だ。優しい花だね。
それから病気に起こされた株と分けて栽培を行っています。
その良いとされる株で1年目に小さな花が咲きました。
去年の2年目にも花が咲きました。そこで思ったのです。どうも違う。
花がかぐや姫と似すぎて見分けが付かないのです。
すぐさま、株を半分わけた山喜農園森山課長に電話し株が混ざったかもしれないので確認して欲しいと頼みました。
もしかしたら、かぐや姫の株を起こしてきたのかもしれないと。
その株が3年目の5月末、花を開かせました。
どうもおかしいのです。
近くにあるかぐや姫よりも葉の色が薄い。そして成育が3~5日早い。
草姿はかぐや姫。蕾も非常に似ている。
「開花させてみないとわからない」と利通君と収穫は今年からと思ったらやめよう一年先延ばしにすることを決定。
開花を待つ。ということにしました。
掘り起こした株を丁寧に割り、古い根を落とし2年かけて新しい根を土に宿す。
ただひたすら待つ。葉を育て株を育て待つ。信じて待つ。
しかし、その花が朱鷺姿かどうかが分からない。
満開に開いた朱鷺姿。
花弁枚数を格段に増やし、生まれ変わって本当の姿をやっと見せた。
これが朱鷺姿。
新しい品種というものが、一つの価値としてあるのであれば
僕がやりたいことは今ある芍薬に命を吹き込む仕事です。
明確にぶれずに、私の中にはそれを最大の魅力として多くの物語と
共に届けていけるイメージがしっかりとあります。
写真で見せます。それがどのように変化したのかを。
【↑これが弱っていた株で咲いた朱鷺姿です。滝沢家圃場にて撮影。掘り起こし前】
【これが本当の花を見せてくれた朱鷺姿。圧倒的に花弁枚数を増やしています】
【私が見間違えた かぐや姫との比較です。上が朱鷺姿 下がかぐや姫】