『魚野地の四季』

新潟県魚沼市魚野地在住。鈴木健市の日々個人記録です。

【厳しい魚野地の冬】

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平成30年1月24日(水)雪

『おーいけんいちやー 雪がまくようだいやぁー』

という朝の声かけ。

『やっと降り出したんだけん 止むまで掘るしかねえて』

と答えた。

 

これは何を言っているのか解説すると

健市 雪が空の上から撒かれてしまったような豪快な降り方ですね。

 

雪はやっと本気で降り出したんだから、降りやむまでは雪堀りしながら耐えましょう。

という会話になる。

 

都会の雪がニュースで騒がれて、魚沼の場合は魚沼市大雪警報発令の1行で終わる。

 

昨夜から降り出した雪はすでに50センチを越えた。土曜まで降るらしい。

厳しくもあり、冬らしくもあり、そんな日常がああやっぱり来たかと思える時期が来た。

1月下旬から2月半ばは、雪が本気で降る、そういう時期。

 

買い物にも行かない。

出かけない。雪堀をして、山菜の収穫をして出荷をして雪堀りをする。

高速が止まる。JRが止まる。というラジオが流れる中、そういうときは小さく小さく生きる。

 

食べるものは?という質問を良くされるけれど、だからこそ雪国は食べるものを保存するという文化がある。

秋野菜と呼ばれるものは、ダイコンや白菜やキャベツ、里いも、ゴボウ。夏に掘ったジャガイモ。すべての野菜は倉庫に保管してある。

野沢菜、白菜、大根などの塩漬け(塩蔵)

肉は無いけれど、質素で良しとすれば1か月は食っていける食材が倉庫にはある。

今では世代交代してこうした乾燥して貯蔵する、塩つけして貯蔵するということをしない家が多くなった。

けど、こうして大雪になると雪に閉ざされてきた地域が生きる為にどういう工夫をしてきたかという視点で暮らしを見て、また都会からの逆の視点から見れば豪華という文化になるから不思議だ。

 

しっかり雪が降る年になった。

芍薬もこれで切り花の切る時期に差が出る。

春の雪融けを待たずして来月に入れば、融雪剤を撒きながら百合の畑の除雪の段取りをイメージしつつ、今はデスク上でのユリ栽培が始まっている。

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